毎日使う歯だからこそ、丁寧にケアしたいものです。
歯科医院に定期的に通うことはもちろんですが、普段の生活で気を付けたいポイントを改めて見直してみましょう。
まず、ブラッシング(歯磨き)は基本中の基本です。
ただ“磨けばいい”というものではなく、正しい方法と時間が重要です。毛先を歯と歯茎の境目に45度の角度であて、小刻みに振動させながら優しく磨く方法(バス法など)が推奨されます。
また、強くこすりすぎないように注意しましょう。歯や歯茎を傷める原因にもなります。
さらに、歯ブラシだけでは届きにくい歯間(歯と歯の間)の汚れを落とすことも大切です。
デンタルフロスや歯間ブラシ、ウォーターフロス(洗浄用の水ジェット機器)などを併用することで、プラーク(歯垢)の沈着を抑え、虫歯や歯周病リスクを軽減できます。
また、日々の食生活と生活習慣も口腔の健康に大きく影響します。
砂糖を多く含む飲食物の摂取は虫歯リスクを高めるため、間食や甘味飲料は注意が必要です。
特に口の中に糖質が長く残るような食べ物(キャラメル・飴・チョコレートなど)は、食後すぐのブラッシングか、うがいや水を飲むなどして糖分を洗い流す工夫をしましょう。
さらに、食事内容をバランスよくとることは歯の健康だけでなく、全身の健康にもつながります。
カルシウムやビタミンD、ビタミンCなどは歯や歯茎を支える重要な栄養素です。硬いものを噛むこと(例えば根菜や繊維質の野菜など)も、咀嚼(そしゃく)能力を保つ助けになります。
加えて、喫煙や過度の飲酒、ストレス、睡眠不足などは免疫力を低下させ、歯周病の進行を助長する要因となります。
規則正しい生活習慣を心掛けることは、口腔環境を守るうえでも欠かせません。
そして何よりも、少しでも「痛み」「腫れ」「出血」「違和感」などの症状を感じたら、早めに歯科医院を受診することが大切です。
初期段階での治療や対応は、後の重症化や治療負担を軽減する鍵になります。
当院でも、患者さま一人ひとりに合った口腔ケア指導や定期検診を通じて、長く健康な歯を維持していただくお手伝いをしております。
歯は日々の積み重ねで守られるもの。ぜひ、この機会にご自身のケア習慣を振り返り、よりよい習慣へと変えていきましょう。